「お客様ですから」

他人に何かしてもらおうなんてそもそもがおこがましいところを金を払うことでようやくサービス提供側と対等の立場になれるのが客だと思ってる。ビジネスとして利益を出していく方法論としての話でなく、客とサービス提供側の関係において基本的な部分でどちらが強いとかはないね、と。だから自分が客だとサービス提供を受けたときは「ありがとう」の一言を言うよ。そういうことって言われることが少ないのか、ファストフードやコンビニでおつり・商品の受け取り時に言うとキョトンとされることがあったり。

そういう感覚だから、個別対応を決断する管理者に「お客様ですから」と理由をつけられると「ふーん」っていっちゃうんだよな。それをやることにメリットがあるんならわかるんだけどそんなのないから「お客様ですから」って言うんでしょ、と。

そうやって個別対応を増やしていってコールセンターにかかるコストが上がっていくんです。じゃあ、管理者に「お客様ですから」と言わせるのは誰かというと営業部門だったり企画部門だったりするんで、誰のせいで会社全体の利益を圧迫してるのかわからなくなりますな。コールセンターのコスト計算時においてそういう環境があることにまだまだ多くの経営者は無関心。

当然、金をもらえるんだからサービスを提供してようやく対等の立場って筋もわかってますよ。でも、あくまでサービスと金は互いが等価と同意できるところで交換されるべきだし、そうなればどちらの立場も対等なんだからどちらかが無理を通していいってものじゃあない。