北海道旅行記・その4

クッチャロ湖から道道84号線で豊富方面へ。山間を走るのでここも車窓が楽しめる。

ホテル豊富で昼食。食堂で幕の内弁当が出される。料金は定期観光バスのお代に入ってる。同じテーブルに同乗客3人分の弁当が用意されているので、自然とお互いの話になる。

一人は広島から来た老年の男性。友人と利尻へ行くらしいが先行して1日早く稚内に来たので定期観光バスを利用したとのこと。もう一人は大阪の大学生。何度か稚内に来ているらしく1週間程度滞在してあちこち廻ってるとのこと。他愛もない話しかしなかったけど結論は「いやー、人もいないしのんびりしたところだね。」

食後、バスは道道84号線から道道444号線に移りサロベツ原生花園へ。季節がずれてるのでほとんど花は咲いていないものの、この見渡す限り何もありませんという光景は他になく圧倒される。

道道444号線から道道106号線に移り、車窓は左手に日本海利尻富士が見える。

こうほねの家に立ち寄り一休みした後、ノシャップ岬へ。水族館があったり稚内市街から路線バスの本数が多っかたりして足を運びやすいせいか人が多い。時間は14:00ぐらいだったから7:50に稚内駅を出発してほぼ半日かけて宗谷一回りして市街地近くへ戻ってきたことになる。周囲に民家も増えてきたし、いままで廻ってきた場所とはだいぶ雰囲気が変わってきた。

市街地を抜けて稚内公園へ。氷雪の門は近くでみるとエグい。写真を撮る気にならなかった。宗谷岬公園にあった各種の碑やさるふつ公園にあったインディギルカ号の碑を見たときもそうだったけど、物理的な国境の近さに不思議な圧力を感じる。とはいえ、稚内公園から市街地を眺めるたときの景色は素晴らしい。

稚内公園を出たバスは定刻通り15:20にバスターミナルに戻ってきた。ここで老年の男性とはお別れ。大学生にこのあと路線バスで稚内温泉童夢へ向かうことを説明したら、一緒に行きましょうということに。稚内駅を15:40発の便で稚内温泉前15:59着、稚内温泉前17:21発で稚内駅17:37着。慌ただしいが18:02発のスーパー宗谷4号に乗らなくてはならないので仕方ない。大学生にも「慌ただしくて申し訳ない」と言ったが「全然」との返事で助かる。童夢はやはりスーパー銭湯みたいなものかな。露天風呂から日本海が見えるんだけど、民家で海岸線が見えないのが残念。

朝予約した駅弁を稚内駅のキヨスク受け取る。店員の女性に「これから札幌ですか」と言われ「札幌から夜行で釧路方面へ行きます」と言ったら「すごい、北海道一周ですね」と。まあ、今回は南の方には行かないんだけど。「冬は雪で大変でしょうけどいいところですね」と言ったら「ぜひ冬に来てください。雪の多さにびっくりしますから」と返された。雪の宗谷本線を普通列車で来るというのをぜひやってみたい。

大学生とは駅に設置してある旅行のチラシを見ながら「お、ファイターズ応援ツアーがある。あ、東京や大阪もここから見れば観光地か、面白いな」なんて会話をしたところでお別れ、この日は駅前の民宿に泊まったそうだ。

スーパー宗谷4号は奮発してグリーン車に乗った。特急のグリーン車は初めて。シートが広かったりPC用の電源がとれたりサービスドリンクがあったり、料金とるだけのことはある。今回はすべて車中泊なので携帯の充電ができたのは助かった。が、乗り心地はあまりよくないというか、今回の旅で一番疲れた。最高速度130kmで走りながら結構揺れるのと車窓は夜の暗闇で何も見えないのとシートについている枕の位置がどうにも決まらなくて首が疲れたのと様々な要因があって、途中寝たりもしたけど札幌に着く頃には酔いかけてた。

一休みしたいところだけどスーパー宗谷4号の札幌着は23:01で釧路行き特急まりもの札幌発が23:10。ホームでペットボトルのお茶を1本飲み丸々飲み干し水分補給、深呼吸した後にまりもへ乗り込む。出発したらすぐに寝に入る。ここできちっと眠れたのは助かった。