対策は打たれた

社保庁のWebサイトにお知らせ掲載。

年金記録に係る電話相談体制の拡充について - 社会保険庁(pdfファイル)

ねんきんあんしんダイヤルについて来週までに1120ブースを拡大。

これまでねんきんダイヤル466ブース、ねんきんあんしんダイヤル180ブースの合計646ブースだったのを、ねんきんあんしんダイヤルについて来週までに940ブースを拡大し1120ブースに拡大。その内訳。

  1. 13日夕刻に130ブース、昨日(14日)から明日(16日)までの3日間で330ブースの計460ブースを外部委託業者中心で増設。
  2. 今日(15日)17時から目黒区内に「臨時電話受付センター」を当面200ブース体制で設置。社保庁職員が応答するが、社労士・企業などの協力を得て今後拡充の予定。(よってこのセンターの中のどれだけが社保庁職員の応答になるかは不明)
  3. さらに来週中に280ブースの増設を予定とあるが詳細は不明。

ということで、これまで報道されてた「人」という単位が「席」であったことが判った。

席あたりの稼働率をあげられるほど人が調達できてるのかという疑問はあるが、言っても由ない。増席自体は必要なこと。

電話では基本情報のみ確認して、後日回答票を郵送する「後日お答え方式」を導入

これまで、その場で加入履歴を確認して回答していたのを、基本情報を聞いて後日郵送で回答する方式に変更。

回答票の送付まで60歳以上に関しては早ければ1週間程度、60歳未満に関しては3〜4週間程度かかる場合。

これで対応時間そのものは短くなるので応答率向上にはかなり効果がありそう。

増席と共に方法としてはまっとうだとは思うが、対応履歴を管理して回答票を作成するまでのシステムが機械的・人的にできているだろうか。特に機械的な部分で短期間でシステムができているだろうか。Excelで管理してればまだ良い方、場合によっては紙で対応票を作成して回答票作成の担当者へ回しているということもありえる。こういう方法は十中八九で対応票の紛失が発生する。今回は何万件と対応をしなければならない。あとでトラブルになる可能性が高いというかおそらくそうなるだろうが、それでも現状では精一杯の対応だろう。

加入履歴の閲覧端末が足りなかったことを考えれば「最初からそうしとけよ」とも思うが。

ウィンドウ・マシン(プリンタ付きの加入履歴確認端末)を増設

コールセンターで加入履歴の確認が遅れる原因だった端末不足を補うため、現在、社会保険事務所にある300台を各コールセンターに配備。また、在庫や保守時の代替機器として全国に散在している600台を同様にコールセンターに配備する。

しかし、そこにあった注にがっくり。回答票の印刷は、専用の手差しのプリンターで行われており、一般のプリンターと比較すると処理速度が遅い。平成20年3月以降順次刷新予定。

結局、機械的なシステム面でも大量の照合に応えられない状態にあったということ。これでは記録照合用のコールセンターを立ち上げても仕方がない。

僕の感想

  • 後日お答え方式の導入で応答率は徐々に改善していくと思われる。皆が皆、長く苦情を言うほど暇じゃない。
  • 強い苦情に関しては目黒のセンターの社保庁職員が対応を替わるのだろう。記録照合の受付専門と言うことに限れば、業務知識が薄くてもなんとか対応できる。そういう意味でも「後日お答え方式」の導入は正解。
  • それでもオペレータは謝罪に終始するだろう。金をもらっての代理謝罪である。それが時給1050円というのは僕の感覚からすれば安い。安いが残念だけど他にないケースというわけでもない。今回の各種メディアの報道でオペレータが社保庁職員でないことが広まっていて、問い合わせ側のあたりが柔らかくなることを願いたい。