会社の同僚の子供達が行き場をなくしたら「ぜひ会社に連れておいでよ」と言うと思う。

去年のいっとき、会社の同僚たちに立て続けに子供が生まれる時期があって、その面々に対して「同じ年代の子供がいる知人がいるというのはすごい貴重だからいいことなんだよ。」と言った。それに対して「まあ、でもお互い会社でしか付き合わないから。」と返されて、もったいないと思った。

子供が入れるコミュニティというのはほとんどの場合地域のコミュニティであって、そのコミュニティが子供にとって最悪になった場合、逃げ場がどこにもないと悲惨なことになることがあるのは最近のあれやこれでわかる。親も公園デビューの延長で同じ地域のコミュニティで閉じてしまうことも多いだろう。

子も親も閉じたコミュニティの中で精神的に追い詰められて八方塞がりになってしまうと、そこから抜け出すのはかなりしんどい。そういうときに別コミュニティの子供のそばへ連れて行ってやるとか、親が別コミュニティの親の話を聞くというのはただ気分転換とか違う視点の話が聞ける可能性があるということだけでもいいことなんじゃないかと思ってる。

そういう場を作るためにカウンセリングだとかフリースクールとか様々な運動があるけれど、身近なところで親が働いている職場にそういう環境があれば、知らない人間に相談するより親にとってものすごく気が楽なはず。

その延長で「いつでも子供を会社に連れておいでよ」という環境を企業に作ればいいのにな、と思ってる。フリースクール的な要素を持たせてもいいし、うまく制限をかけて親の仕事の様子を見せるのもありじゃないかな。目的としては子にとっても親にとっても気分転換以外にないから、手段としてはただ普段のコミュニティから一時的にでも逃げる場所さえあればいいんじゃないかと思ってて、そんな中で親が信用できる環境はといえば一番近いのは顔を見知ってる勤め先じゃないのかね。

こういう会社の福祉もありだと思うがコスト的に無理なのかねえ。正直、家族の問題で仕事の成果に影響が出るケースもあるわけだし、こういうサポートを企業がやってもいいと思うんだけどな。そこまでプライベートに介入してほしいとは思われないのかもね。

もちろん、親が連れてくるには子供が親にアラームをあげてくれなければならないし、本来のコミュティに対して親・子がどう対応するかは別に考えなきゃいけないんだけど、緊急避難先を用意するのは別に悪いことじゃないだろう。

実際の親・子のコミュニティに関わっていない僕が適当言ってるだけなので妄言にもなってないんだろうが、「自分が会社の中枢になることができたら社員の家族がいつでも訪問に来られるような環境を作るんだ」というのは、小学校の頃から持ってる妄想だったりする。そう思うようになったきっかけは何だったかなあ、忘れた。