何を言っているかわからない店員を平気で客前に出す接客業

世の中にはわけのわからないことってのは多々あるけれども、常々よくわからないままなのが吉野家やマックやドトールといったファストフード店で、新人とはいえ喋れない人間が客前に出ていることがあること。

ここでいう「喋れない」とは「単位時間当たりに喋れる語数が平均的な人より極端に少ない」「一語一語が支える」「声が小さくて聞き取れない」などコミュニケーションとして成立しにくい状態を指す。だから言葉遣いが悪いとか態度が横柄などは案外意思疎通ができるので問題にしない。

理由のひとつは純粋に商売のやり方としての疑問。ファストフードってものはとりあえず適当な食事が素早く出てくることに価値があるのに、喋れない人間が店員だと注文や会計の処理がままならなくて客が期待している素早さが実現されない。そうやってファストフードとしての価値を損ずるようなことをしてよいのだろうか。

もうひとつの理由、というかこっちが最大に謎なのだけれど「喋れるか喋れないかは面接の段階で簡単にわかるだろ」ということ。そのための方法はいくつか想像がつく。レジ打ちを想定して電卓を叩かせながら計算している値を読ませるとか、ちょっとした文章を音読させるとか。というか面接でひねくれた質問をひとつやってその反応を見るだけでもある程度想像がつく。その程度のフィルタがかけられるような観察眼なしに接客業のマネージャなんかやってていいのという感じ。

喋れない店員はどんなにその他の応対が完璧でも僕はさける。店に入ろうとしてその店員の姿が見えると入店するのをやめることすらあるんだが、僕だけが気にしすぎなんですかね。